DIYを失敗させないコツ
車のコーティング後のメンテナンス方法

車のコーティングをしていれば日頃の洗車は水で流すだけでOK。

なんて考えは大きな間違いです。 正しいメンテナンスをすることでコーティング寿命を延ばし、車のボディを綺麗に保つことができるのです。当店でも、よくお客様からご質問をいただきますが、コーティング施工後の意外と知られていないメンテナンス方法をご説明したいと思います。

自分で洗車する場合

洗車イメージ

通常の洗車はスポンジで洗う方法かクロス洗車のいずれかになると思いますが、これについてはお好みで良いと思います。
流水でスポンジを使い洗車する場合は塗装面に傷が付きにくいように心がけてください。
クロス洗車をお得意とされる方は手の圧力などが細かな部位にかからないようにお気をつけてください。

シャンプーを使用するか水洗いにするかは、これもお好みですが、
シャンプーを使用すると、すべることにより傷付きを抑えることが出来ます。ただし、すすぎをしっかりしないと洗剤残滓になることがあります。
逆に水洗いだけですと、すすぎの必要がないので時間が短縮できますが、塗装面にダイレクトに伝わりますので、シャンプー使用のような滑り感がなく傷つきが懸念されますので注意が必要です。

当店ではシャンプーを使って洗車することをお勧めします。
水道水だけでは、細かな油汚れを取ることができないからです。
シャンプーは、まだ固着していない目に見えないほどの細かな油汚れを、早めに除去してくれる効果があります。

しかし、種類によってはシャンプーの使えないコーティングもありますのでご注意ください。
ポリマーコーティング(高分子樹脂)のごく一部のものはシャンプーが使えませんので、
コーティング業者にどのような種類のコーティングかしっかり確認したほうがよいでしょう。
現状、一般的に提供されているほとんどのコーティングは、シャンプーを使用して良いものばかりです。

洗車環境はできる限り、ホースからの流水で洗車が出来る環境をお勧めします。
洗車の順番ですが、まず初めに足回り(アルミホィール、タイヤ)などを洗います。
気温が夏などのように暑くない時は水滴の乾燥が遅くなるので通常の洗車方法で、
足回り洗浄をしボディを上から下へ洗浄する方法がいいでしょう。
夏など気温が高く水が乾きやすい場合は、サイド面を先にきれいにしいったん軽く水滴を拭き、その後上面を洗われて全体の拭き上げをされても良いでしょう。

特に注意していただきたいのは、真夏の高温時にシャンプーや水道水が乾いてしまい、ミネラル分やカルキ・シャンプーなどが固着して撥水を阻害してしまうことです。
手早く水道水を拭き上げるか、また乾きそうな部分には再度水をかけて冷まして拭き上げるなどして完全に乾かないようにしてください。

シャンプーの選択も悩まれると思いますが、大前提に泡立ちの良いものを選ぶべきです。
市販の1リットルで150円程度の安いものは界面活性剤の質が悪いので、ある程度品質の良いものを使用したほうが良いでしょう。
いざ使用時に重要になるのがシャンプーの粘度です。
すすぎの段階で3秒間前後すすいでシャンプーの滑りが残らない程度の粘度でシャンプーを作るのが理想です。

さらりと流れるようなヌルヌル感のない希釈シャンプーがお奨めです。

洗車屋さんにお願いする場合

洗車屋さんに依頼する

洗車環境がご自宅や周辺などにない方の場合は、ガソリンスタンド系の洗車屋さんや洗車専門店、
そして当店のような磨きやさんで洗車も行っているお店に依頼することになると思います。

そのようなお店で言えることは、当たり前のことですが いかに丁寧に洗車してもらえるかどうかです。
日の浅いアルバイトが洗車したり、汚れたクロスで拭き取りをしたり、タイヤに乗って拭き上げをしたり・・というお店も無いわけではありません。
慎重にお店選びをして依頼したほうが良いでしょう。
最もコーティング施工車両なので丁寧に扱ってくださるかが重要なことです。

コーティング施工車両という事を告げてその上で大事にしてくださるところはお奨めです。
最近ではガソリンスタンドでの洗車も油外収益をあげるために注力されているところも数多くあると思います。

★ポイント
・屋外での洗車屋さんの場合、強風時や混雑時は避けましょう。強風時の洗車は砂塵などを挟み込み、ボディに傷が付く場合があります。
・混雑時は施工が雑になる場合が予想されますので、連休や年末年始は避けたほうが無難です。

コーティング後の注意点

炎天下での洗車はやめましょう

ボディの温度が上昇すると水道水がすぐに乾き、洗剤成分やカルキなどの成分の固まりが出来やすくなります。
つまりシミができやすくなるのです。屋外での洗車の最適な時間は、早朝か日が落ちた夕方以降です。

鳥糞や花粉、黄砂、虫の死骸はすぐに取り除きましょう

洗車イメージ

鉄粉・鳥糞・虫の死骸・樹液・花粉・黄砂等を放置しておくと、コーティング被膜にダメージを与えシミになる場合があります。
付着した場合は、付着した部分だけでも良いので、洗い流すなど早目に取り除いてください。
汚れがついた場合には空拭きではなく、濡れたクロスやテッシュを濡らしてふやかしたりして、水洗いで流し落としてください。
そのまま放置すると汚れ付着部分の酸化により、コーティング膜を突破して、痛みの原因になる場合がありますのですみやかに除去してください。
※一度付着したシミは洗車では容易に取れません。どうしても除去できないシミは当店にご相談ください。
※余談ですが鳥はキラキラしたものにフンを落とす修正があるそうです。コーティングした綺麗なボディはターゲットになりやすいのかもしれませんね。

★鳥のフンによってボディがダメになった!

鳥のフンによって、塗装が一部おかしな状況に陥ってしまった場合、このような場合はボディを削るしか他に方法はないかと思います。
もちろん、鳥のフンの量などで、塗装への浸透具合が違えば削る(バフィング)量も違いますから、専門の業者さんにまかせた方が良いと思います。
明らかに浸透具合が浅い場合は、コンパウンドなどで少しずつ塗装面を磨いていくのも方法でしょう。

洗車終了後の水滴は早めにふき取りしてください

水道水をかけて汚れを流した後、拭き上げずに自然乾燥は良くありません。
水道水を付着させたまま乾燥させてしまうと、水の輪郭の跡が目立つようになりますのでしっかりと拭き上げを行ってください。

水滴を適切に拭取らなかった場合、水道水に含まれるカルキ等の成分が固着し、白いリング状のシミになる場合があります。
また水道水が乾いてしまいますとミネラル分などが撥水を阻害してしまいます。水が乾く前に必ず拭き取りましょう。

※特に水分が乾きやすい環境下(炎天下など)での洗車は充分にご注意ください。
※一度付着したシミは洗車だけではなかなか取れません。どうしても除去できないシミは当店にご相談ください。

雨に降られたときは

ウォーターデポジット

よく間違ったメンテナンスをされる方で多いのは、雨に降られた後、ボディについた雨水を渇いたタオルでふき取る行為です。
この行為はお勧めできません。特にコーティング施工後すぐに雨に降られた場合はやってはいけません。
雨にかかったのであれば早めに洗車をしてください。※ただし、約2週間程度はコーティングが完全に硬化していない可能性がありますので、洗車は控えてください。

雨水は降り出しの数分だけが空気中の埃やPM粒子などが混じり合い危険ですが、
降り出して時間が経過すると本来の雨水の状態の軟水になり、塗装に対して影響は大変少ないのです。
だからといって放置するのはやめましょう。空気中の汚染物と混じり合うと悪影響を与えることもありますので早めに洗い流すことが必要です。
降り出してすぐに止んだ雨は割と危険ですが、降り続けた雨はそれほど悪者ではないのです。

ボディを傷つけないために

ワックス・コンパウンド・他のコーティング剤は、コーティング被膜を傷める恐れがありますので使用しないでください。御使用の際はお手数ですがご相談ください。
ボディの板金塗装修理をした場合は、修理部分のコーティング再施工をおすすめします。再施工されない場合色ムラなどの原因となることがあります。

いかがしたが?少し疑問だったメンテナンスも意外と簡単にできそうですよね?
次回もお客様のタメになるような情報を発信できたらと思っています。